>自機:木叢 頼武(こむら よりたけ)に関して
霊峰より北にある獣狩の里で育つ。両親共に獣狩。
戦を落ち延びた侍に里が襲われて、両親となんとか生き延びたが、里はかなり荒らされてしまったため、この機会に見聞を広めるのと修行も兼ねて旅に出なさいと両親に送り出される。
各地をめぐりながら依頼を受けて獣を狩るなど獣狩の腕も勿論磨いてきたし腕も確かだが、どちらかと言うと採取して漬物や燻したもの、干物等を作る方が好き。これは両親譲り。
両親は子供が出来てからは危険な狩りはできるだけ避け、作ったものを商人に売って稼いでいた姿を見ていたから。
顔の傷は里を出で一人旅を始めてまもなくの頃に野盗に付けられたもの。
「獣も恐ろしいですが、やはり人の方が恐ろしいです」

顔の傷と腹の傷は修行兼一人旅に出てすぐの頃に野盗に襲われて付けられた。その時初めて人を殺めている。

10代で故郷を出て、修行を兼ねた一人旅を始め、まだまだ手探りな中、野営地で明かす夜は獣ばかりに注意を払っていて人に襲われるなんて少し他人事だと思っていた甘ちゃんの頼武。
複数人の野盗に夜襲を受け、焚いていた火を消され月が雲に隠れた闇の中襲われ、からくり刀を相手に振るうことに躊躇う己に唇を噛んで、顔を切られ腹を切られ、死を間近に感じて己が介錯してきた獣たちが頭を過って、体の動くままに刀を振るえば、その一振りは野盗のひとりの首を断ち切った。
そのまま残りの野盗の命を奪い、その中でまだ息のある人間を手当することは勿論無く、雲間から差す月光に照らされるその目の光が消えるのをはぁはぁと息を切らして眺めていた。
その夜はそのまま倒れて気を失っていたが、翌朝、近くの農家が獣の討伐のお礼を持って頼武の野営地を訪れ怪我をした頼武を自宅へ運び介抱してくれた。
あの夜の襲いかかってきた野盗も、目の前にいる自分を介抱してくれた農家の人も同じ人間であることに複雑な気持ちになる。
痛くて怖くて孤独に恐怖した夜でもあり、人とは、命とは、改めて考ることになった出来事でもある。

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