

お任せください。
ワタクシの体はこんな有り様ですが、
兄上達が必ずや標的の首を食いちぎってきてみせましょう。

左腕が気になるのかい…?
ふふっ、いらない詮索するとその左腕気付いたら無くなっているかもしれないよ?

その腹の中の蠢く光るモノは何か?ですか。
そのまま、見たまま、ですよ。命の灯火でございます。
私はこの部屋の照明ですので。

入れ物を変える度に、気に入った腕は持ち越すようにしているのよ。
多いと何かと助かるし役に立つのよ?

僕の種族の腕は幸福の御守りとしてヒトに高値で取引されていることを知り、
買い取ってもらいました。
旅で通りかかった精霊使いの協力を得て、
そのお金で家族が宿る樹とその土地を買い戻したんです。
なんであのヒトはわらってたのに、精霊使いのヒトはないていたんだろう

涙の流せないわたしは、流れる髪に花びらを流す。
流れて届け、あのひとに。

じろじろ見てんじゃねぇよ、気が散って寝れねぇだろうが。
これから当分野暮用でまともに休めそうにねぇんだからよ、
邪魔すんな……さっさとどっかいかねぇとその喉掻き切るぞ。

沸き上がる感情に情報処理が追いつかず、パフォーマンスが低下しています。
活動に障害が発生しており、的確な判断もできない状況のため、最適化を行います。

うまそうじゃのう。うまそうじゃのう。
お主が重そうに抱える、その汚れたモノ、儂が食ろうてやろう。
なに、苦痛は無い。
それを抱えていたことすらきれいに忘れてしまうのじゃからなぁ。
そしてまた同じ様に抱えることになるのだろうがなぁ。


彼は私の温室に住み着いた守護精霊の様なものだ。
何度か貴重な花の苗や種を盗みに来た輩を蔓で絡めて捕まえてくれたりと大変世話になっている…………のだが!!その貴重な花を一番食べるのも彼なのだ!!
……研究用とは別に、彼用の花壇を設けなければ……。

あー……なんだ、お前初めてか。
見ての通りあたしは歯車。お前と何か誰か何処かを繋ぐ歯車。
使うも、使わないも自由。使えば磨耗する分得るものは多いだろう。
使わなければ傷つかずに済む……かもしれない。
あたしは楽したいから使わないで欲しいがね。
さ、どうする?

彼女の目は、カメラのレンズ越しの僕や、
紙面や画面で彼女を観る大衆の先を見つめている様に感じる。
その射ぬくような目は何を探しているのだろう。
僕は時々撮影中に背後を振り返る。

拒否反応ですぐ廃棄になるだろうと思っていたら、まさかこんなに適合するとは
鎖を引き千切ったと言うのに唸って私を睨むのは
「殺されたくなければこれを外せ」
という意思表示であり彼女にまだ理性はあるという事か…
いつ私を殺して逃げる選択をするのか観察するとしよう

「あれなに?」
『最近居着いた新人』
「わたしの本…」
『読み終わったら返してくれるから我慢して。でないとー…』
「でないと?」
『話を食べられちゃうから』
「?」
『紙面の文字…話そのものを食べるんだよ』
「!??」
『基本本人は読めれば満足だから害はないよ』

彼女が笑えば優しい雨が降る
彼女が踊れば屋根を軽やかに叩く雨が降る
彼女が泣けば豪雨だ
灰色の雨雲をつれて現れ
くるくると回って笑って
彼女は雲間の青空に消える

彼は僕を見張っている。
父は寝室で刀のようなもので一刀両断されて発見された。
誰かが侵入した痕跡はなく、不審死でそれ以上の操作はなかった。
葬儀の最中、父が会社の顧客情報を持ち出した上に
売ってお金にしていたことがわかった。
彼は僕の前には父を見張っていたのだ

おっと、申し訳ない。
連れが乱暴をしたようです。
わたしの背後のモノが見えて…いるようですね。
ならば話ははやい。
自分と違うというだけで用もなく絡むのはよろしくないと思いますよ?
……連れが、次は無いといっておりますので。

コレは俺の明るさらしい。いやなんか本人?がそう言ってた。
中身がてっぺんまで黒くなると暗さになるんだと。よくわからん。
正直眩しいから、寝るときは一言断ってタオルかけて寝てるんだけど、
最近はそこにある箱が気に入ったみたいで寝るときはそこに入ってもらってるよ。



依頼は払うもん払って貰えりゃ、きっちりこなすさ。
どうした酷く怯えて。
今さら俺の眼が怖いのか?ああ、後ろのか。
今まで殺した同類の中で嫁にしてくれって変わり者が何人かいてね、
死んでるなら何人嫁がいても問題ないってな。
女に死に際に懇願されたら断れねぇだろ?

変態から没収した人形が想像以上だった。
「ネェネェ、今日強引に喫茶店行こうって腕掴んできたオトコ、
ニオイ辿って刻んできてアゲヨウカ?貴女に嫌がらせする奴はバラバラにしてアゲルから気軽に言ってネ」
……幸か不幸か好かれているようで扱いに困っている。

温室に新しい住人ができた。
見つけたのは新種の花の苗の影から私をじっと見つめる視線と目があった時だ。
徐々に彼女が私との距離を縮めだした頃、
その新種の花がきれいに咲いたので、
研究用に数輪摘んだうちのひとつを帽子代わりにかぶせてみたら
……お気に召した様子だ。


父ちゃんなんであいつら殺しちゃいけないの?
井戸掘りのおばちゃんは飴玉くれたし、
南の畑のおじさんは野菜をくれた、
村のタケちゃんは俺のツノ格好いいっていってくれて、
村の他の大人も頭撫でてくれたことあるけど…
父ちゃんに酷いことしたのも村の人間なんだよ?

我々はオニオン&パンプキン
オニオンキャンディとパンプキンキャディを
そのぽかんと開けっ放しになってる口に放り込まれたくなかったら
イタズラさせるんだ!!
お菓子?そんなものはいらないっ
イタズラさせるんだ!!!


あら素敵な殿方ですこと。
心に決めたお相手はいますの?
そう…では、わたしが頂いてもよろしいかしら。
(もちろん残さず骨まで、ね。)
