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「あ、パキラちゃん、
ここにいたのねぇ探したわぁ。」
「ドラセナさん、そんなに急いで何かあったんですか?」
「ガンピさんの休暇ってまだ大分日にち残っていたわよねぇ。」
「ええ。あと二日だったかーー……。
今度はアイツ、なに作ってるの…?」
「今回はなにか呟きながら、
朝からずっと野菜を刻んでるの。
そのうち埋もれちゃうんじゃないかしら。」
「もう日も沈みかけてるけど。」
「まだ刻んでたから、パキラちゃんに伝えなきゃと思って。」
「食材を棄てて無駄にしないのは知ってるから、
放っておけばいいと思うけど。」
「あまぁいお菓子なら大歓迎なのにね。」
「太るから私はパス。
まぁ、ドラセナさんが気にする位だからちょっと厨房覗いておくわ。」
「びっくりするわよ。」
【厨房の惨状を見たパキラがガンピを連れ戻す15分前】
「――――…」
「さっきより量が増えてるわ…。
さっきはまだズミ君の胸あたりまでだったのだけど…。」
「今は頭が半分見えるだけね。」
「リーグにこんなに野菜保存してたのねぇ。
おどろいたわぁ」
「……行ってくる。」
「おねがいねぇ。」
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「いた…。ガンピさん!」
「おおパキラ殿もお休みであるか?
こんなところで奇遇であるなぁ。」
「探してたのよ、ちょっと付き合って!」
「どうかされたのか?」
「見た方が早い!
休んでるところ悪いけど来なさい!!」
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「………ズミ殿、野菜で埋もれてしまうおつもりか?」
「!! が、ガンピさん。なんで…」
「久しぶりに長くリーグを空けたので落ち着かず顔をだしてしまった。」
「……そうですか。
あの、よろしければ今夜はこちらでディナーを食べていきませんか?」
「是非とも。」
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「ぱ・パキラちゃん。
サングラスの下からでもすっごく睨んでるのわかるわよ。
何より眉間の皺と口元が……、
女の子なんだから可愛く、かわいく…ね?」
「あの状況が続くのは危ないと思って連れてきたのは私だけど、
ズミのあの緩んだ顔見てるとすっごくムカついてきた。」
「まあまあ。……そういえばの二人進展したの?」
「まだ告白してもいないのよ。
ガンピさんも気付いてるんだかいないんだか…。」
「あらあら。」
「さっさとくっ付くか玉砕するかすればいいのに。
――それはそれで面倒ね。」
「うふふ、当分この状況続くわねぇ。」