『ブラッディサニー組』とは。
Twitterの診断メーカーの診断結果をもとに始まった、
はちすさん(@hati_su8)との共同創作です。

登場人物であるアル・シャインに関してはこちら
相方として登場するレーヴ・ウェイクマンさんは、はちすさん(@hati_su8)の創作されたキャラクターです。

この小話は2021年9月に発行したまとめ本「BLOODY SUNNY From 2015 to 2021」のweb掲載版となります。
掲載順も本と同様となります。


── Interlude 01 

「アス、お前指名の依頼が入ってるぜ」
「おいおい玉無しに仕事があるなら俺に回せよ」
「あ、馬鹿!」
「……」
 ガッ
「うぐっ」
「ココと永遠にさよならするか、
頭と体がさよならするか、好きな方を選ばせてやる」
「えらべ―」
「選ばないなら私が選んでやろう」
【地雷】


「あーあーあー派手に汚しやがって。
 片づけるのも簡単じゃないんだぞ?」
「……」
「そんな睨むな。
 ま、斡旋屋としては仕事ひとつこなせねぇのに
 依頼を受けたいと集ってくる輩が一人減って万々歳だ。
 この処理はタダでやってやるよ。
 …でだ、本題の依頼なんだが」
【斡旋屋の本音】


「アス、まだ生きてやがったか!」
「アンタもな」
「そうだ、ちょうど誰も請けてくれねぇ依頼があるんだ。
……ん? お前が誰かと組むなんて珍しいな」
男の言葉に振り返ると、見上げるオリーブドラブの片目と目が合う
「「………」」
「なんだ、組んでんじゃねぇのか?」
「ああ」「うん」
【成り行きで】


「ウェイクマン、仕事だ」
「さっき素敵な夢を見たんだよ
 アルが俺をレーヴって呼んでくれたんだ」
「…行くぞ」
「なんか柔らかくてあたたかくてさ、きらきらしてて」
「もう直ぐ標的を襲う地点に差し掛かる。
 後で聞いてやるから静かにしろウェイクマン」
 むすっ
【ある日の夢の話】


「ちっ嵌められたか、おいウェイクマン逃げるぞ」
「……」
「ウェイクマン!」
「ウェイクマンっ!」
彼は一人布を翻しながら踊っている
ステップを踏み、その床には死体が重なっていく。
今はまだ大丈夫だが、この状況は流石に二人の手に余るだろう
「――レーヴ!」
「ん?」
「逃げるぞ」
「うん」
【相方の名前を呼ぶ】


まだ暗い朝
「あらアスじゃない。…この子は? 酷い傷跡――痛っ」
不用意に手を伸ばした女の指が小さく裂かれる
「やめろ」
「ぅ…」
「悪いな慣れていないんだ。他の女達にも伝えておいてくれ」
「え、ええ。…分かった。」
アルから小さな包みを受け取ると女は街中へ走り去った
「レーヴ」
「だめ、なの?」
「同属と獲物以外は極力傷つけるな。
 仕事は仕事だが…本当に街に嫌われると
 与り知らぬ所で売られたり野垂れ死にしやすくなる。
 特にあれは街娼だ。影響がどこに出るかわからん」
「ごちゃごちゃだね」
「最終的にはお前の判断に任せる」
【街で生きる】

Interlude 01  End.

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